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パーパス浸透の施策マップを公開。社内外に想いを伝える方法とは?

8 September 2023

株式会社博展(以下、博展)が運営する「THINK EXPERIENCE」にてオンラインセミナーを開催しました。テーマは「コミュニケーションを活性化するパーパスの社内浸透」。

2022年10月に実施した「”ストーリー”で伝えるパーパスブランディングの方法論」が人気を博したことで、今回の開催につながりました(前回の内容はこちらをご覧ください)。前回はパーパスそのものの意義がメインだったため、今回はパーパスの”浸透”にフォーカスした内容となっています。

インナーブランディングやコーポレートブランディング、パーパスやバリューが注目される昨今、社内外への理念の浸透が大きな課題になっています。デジタルを活用した社内外へのコミュニケーションを得意とするCINRA, Inc.(以下CINRA)と空間や体験を活用したコミュニケーションを得意とする博展が同テーマで登壇。CINRAはオウンドメディアの制作やインナーブランディングの実績などを通して、浸透施策についてご紹介しました。その内容の一部を振り返りたいと思います。

本セミナーの登壇者は、CINRAのプランナー・宮崎慎也と、博展のクリエイティブディレクター・南正一郎さんです。  

パーパス浸透とは、社員があらゆる「WHY」に答えられること

パーパス経営やパーパスブランディングなど、昨今注目を集めている「パーパス」とは、「その企業がなぜ存在するかの理由(企業の存在意義 / なぜ存在しているのか?)」を示したものです。「ミッション」や「ビジョン」が会社の成すべきことや目指す方向性を示すなかで、パーパスは企業の「WHY」を言語化したもの。企業の重要なコアとして注目され始めています。

パーパスが重要視されるようになった背景には、社員の所属意識や投資動向の変化、そして、消費者意識の変化が挙げられます。あらゆる面で、「社会的価値」への関心が高まっていることで、その企業はなぜ存在しているのか?というパーパスが重要視されるようになったのです。

そこで必要になってくるのが「浸透」です。社内においては、社員がパーパスの存在を認知し、その内容を理解・共感し、自らの行動をパーパスに即してできるようになる状態、つまり、「社員が企業のあらゆる行動に対して、”WHY(理由)”を答えられるようになる」ことを指します。この状態をつくるために、浸透施策が必要になってくるのです。

 

施策の全体マップを公開。キーワードは「部署横断」

パーパス浸透のプロセスは、4つの段階が存在します。まずはパーパスの存在を知る「認知段階」、内容について理解する「理解段階」、自分ごと化する「共感段階」、最後が自らパーパスに則って行動する「行動段階」。重要なのは、社員がパーパスに対してどのフェーズにあるのかを把握することです。

一方で、この4段階をベースに、「誰に対して浸透していくのか?」という対象の設定も必要です。新入社員なのか、役員なのか、社外の株主向けなのかによっても施策内容は変わってきます。それぞれの浸透度合いと対象を設定することで、以下のように具体的な施策がマッピングできます。

たとえば、社内に認知させるためには、コーポレートサイトやポスターなどのツール展開。より理解・共感を得るためには、カルチャーブックの作成やオフィス環境の改善が挙げられます。

CINRAでは主に「オウンドメディア」の手法によって、社内外に理解や共感を促す施策を実施しています。企業自らが情報発信を行うことで、自分たちの存在意義や目指す方向を明確に打ち出し、一気通貫したブランディングができるのもオウンドメディアの利点です。

行動段階では、各種研修制度や中期経営計画との接続、パーパスを体現したプロジェクトの新規開発や人事評価制度との連動などが効果的です。

ここで重要なのは、どれか1つだけ実施するのではなく、あらゆる施策を組み合わせるということ。コーポレートサイトは広報部、グッズ類やオフィス環境は総務部、研修は人事部、中期経営計画は経営企画部など、部署横断であらゆる施策を組み合わせることで、浸透施策は効果を発揮します。

あらゆるタッチポイントで、パーパスに即した施策や発信が行なわれることで、ブランディングは完成ため、一気通貫した取り組みが重要です。  

パーパスの浸透度合いを測定するには? デジタルによる数値分析

続いて重要なのは、先程の「4段階」を意識した、効果の測定。認知が広がっているのか、それとも行動が促されているのかによって、見ていく数字は変わってきます。

たとえば、共感度合いの測定には「eNPS」が活用できます。従業員向けのNPSとして注目されており、「あなたは現在の職場を親しい友人や知人にどの程度おすすめしたいですか?」という質問に10段階で答えてもらう方法です。企業によっては、エンゲージメントサーベイのなかで、「自社のパーパスを理解していますか?」などの項目が入っている場合も。エンゲージメントサーベイの変化を追いかけることで、浸透度合いを計測することができます。

ほかにも、社内のデジタルコミュニケーションから数値を分析することも可能です。社内報へのアクセス数によって認知度合いを測り、回遊率や読了率から共感度合いを測定する方法です。社内の動きを数値として可視化できるのは、デジタル施策の利点でもあります。

 

「ココロを通わせる」というパーパスを体現する博展の取り組み

パーパスブランディングが重要とされるなか、博展では新たにパーパスを策定し、企業としての方向性を明確にしました。「人と社会のコミュニケーションにココロを通わせ、未来へつなげる原動力を作る」というパーパスを策定し、現在は浸透、共有フェーズにあります。

社内外のステークホルダーやパートナーなどと「ココロを通わせる」ために、2020年にクリエイターや製作スタッフが常駐する「共創スタジオ T-BASE」を設立。お客さまやパートナーと一緒に課題解決を行ない、双方向のコミュニケーションを生み出す場づくりを展開しています。

ほかにも、イベントのサステナビリティーについてお客様とともに考える「T-CELL」というショールームや、博展がいま取り組んでいることをリアルタイムに展示し、オフィスを訪れたお客さまやパートナーとの対話を促す「HAKUTEN W.I.P KIT」という展示キットの開発なども手掛けています。いずれもパーパスを体現し、コミュニケーションのプロセスを大事にする博展の想いが込められています。

 

パーパスを社内外に発信するCINRAの取り組み

CINRAでは、クライアント企業のパーパス浸透のために、さまざまな支援を行なっています。たとえば、エヌ・ティ・ティ出版株式会社とともにローンチしたメディア「DISTANCE.media」では、「遠い将来のことを考え、物事を深く考える時間を提供する」という意味を込め、「遠くをみるメディア」というコンセプトで立ち上げました。

メディアとして読者に新しい価値観を伝えるのはもちろん、NTTグループおよび、NTT出版が伝えたいメッセージを社内にも届くよう発信していることが特徴。社内外の双方に同じメッセージを発信できるのもオウンドメディアの利点です。

「DISTANCE.media」のプロジェクト実績はこちら

ワークショップや社内イベントのような「リアルな体験」を通して、企業の向かう方向を共有する施策も展開しています。たとえば、株式会社ゴールドウインの社内研修「School of S2AT」のプロデュースでは、ゴールドウインが大事にする「スポーツ、アート、サイエンス、テクノロジー」を学べる場として、ゲストと社員が交流できるイベントを設計。体験を通して、価値観などを共有するきっかけを生み出しました。

「School of S2AT」のプロジェクト実績はこちら

また、ワークショップもパーパス浸透には効果的です。NTTドコモグループの株式会社ドコモgaccoが提供するオンライン動画学習プラットフォーム「gacco」のWebサイトリニューアルでは、サービスの向かう方向性を深め、共有する機会として、社内ワークショップを実施。一方的なブランディングではなく、社員とともにインタラクティブに自社の方向性を考える機会としてご活用いただきました。

「ドコモgacco」のプロジェクト実績はこちら  

「納得解」をつくるプロセスの重要性

これまでご紹介した事例が示すように、パーパス浸透には、社内外が「同じ方向を向く」ということが重要です。「会社と社員」「社内と外部」というように、「お互いが向き合う」のではなく、関わる人々が同じ旗や山頂に向かって、「同じ方向を目指す」ことで、パーパス実現に近づいていきます。

セミナーの最後は「パーパス浸透で一番重要なことは?」をテーマにディスカッションを行ないました。

CINRA宮崎は、「Chat GPTなどが流行するなかで、『最適解』は容易に導けるようになりましたが、その『解』よりも、それを導く『プロセス』が重要です。パーパスを浸透させるためには、『解』として押し付けるのではなく、パーパスができるまでのプロセスを共有し、みんなが納得できる『納得解』をつくり、進めていくことが一番大切です。」と語りました。 

パーパスブランディングについてより詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。  

●株式会社博展
「ココロ揺さぶる瞬間(とき)を創り、世の中を次に動かす」をビジョンに、さまざまな新しい体験価値を世の中に届けています。また、「THINK EXPERIENCE」はオンラインセミナーやブログなどのコンテンツを通して、博展の事業領域である「体験デザイン」を発信するオウンドメディアとして運用中。随時開催しているセミナーでは、デジタルコミュニケーションだけでなく、リアルな場の体験設計など幅広いテーマで実施中。最新の情報はこちらから。
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