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国立アートリサーチセンター「日本で見られるアート100選」。クリエイティブ制作から広報施策の方針策定までを支援 

24 September 2026

プロジェクト概要:「日本のアート」を可視化する新事業を、構想から実装まで伴走

独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター(以下、NCAR)が主宰する新事業「日本で見られるアート100選」において、WEBサイトやVIの制作、広報施策分野についての方針策定をサポートしました。サイトローンチ時の「日本の現代アート編」では、「現代アートは難しい」という先入観を解きほぐし、全国の美術館への来館を自然に後押しする情報発信の仕組みとプラットフォームの構築を支援しました。

背景・課題:美術館コレクションの可視化・発信と、一般生活者の来館促進

日本各地の美術館には、貴重な現代美術のコレクションが数多くありますが、それらを国として横断的に可視化・発信する機会はありませんでした。

加えて、一般生活者の美術館来館頻度は「年に1回以上」がわずか約2.5割*(2024年時点)にとどまり、その大半が美術館のコレクション(常設展)ではなく特定の企画展を目当てに訪れているという実態も明らかになっていました。本プロジェクトは、こうした背景のもと始動しました。

*出典元:独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター 社会連携促進グループ『美術館に関する意識調査(関東エリア)2024年度調査報告書』

コンセプト・方針:「アートのはじめの一歩をつくる」――心理的ハードルを徹底的に下げる

プロジェクトを始動にするにあたって、CINRA, Inc.(以下、CINRA)はクライアントと議論を重ね「アートのはじめの一歩をつくる」をWEB制作および広報施策のコンセプトとして策定しました。

また、共同でペルソナ選定を行なった結果、プロジェクトのメインターゲットを音楽や映画などほかのカルチャーには親しんでいるものの、アートには縁遠いと感じている層に設定。「少しでも難解さを感じたら離脱する」というユーザー心理を正面から受け止め、心理的ハードルを徹底的に下げることを最優先の指針としました。

そのなかでCINRAが目指したのは行政主導の事業としての公式性・信頼性を保ちながら、老若男女に届く親しみやすさと、多様なアートと楽しく出会える体験の設計でした。

施策・ポイント:魅力を伝えるクリエイティブと、著作権・多言語に配慮した堅実な設計

「翻訳する力」が宿るロゴとUIデザイン
「きらめくアート時間」をコンセプトに、丸みを帯びたフォルムとダイヤのモチーフを組み合わせたロゴマーク「ART100」を制作。サイト全体は作品を主役に据えたシンプルなトーンを保ちながらも、動きのあるレイアウトで視覚的な豊かさを演出しています。

作品への深いリスペクトとサイトとしての表現力の両立
現代アートの特性上、作品画像の取り扱いや権利関係の調整には繊細な配慮が求められました。CINRAでは、作家や作品へのリスペクトを最優先にしながらも、サイトとして担保すべきクオリティを追求。クライアントと密な対話を重ねることで、作品への配慮と、ユーザーが直感的に「ワクワク感」や「動き」を感じられるようなデザインの仕掛けを両立させました。

マルチエントランス設計と高精度な日英多言語管理
検索エンジンやSNSを経由して特定の作品・キーワードを目当てに直接流入するユーザーを想定し、どこから入っても必要な情報にたどり着き、自然な回遊が生まれる「マルチエントランス型」のサイト構造を設計。

記事コンテンツなど主要テキストの翻訳は自動翻訳に依存せず、美術の文脈を深く理解する専門家に依頼。管理画面も日本語「あいうえお順」・英語「アルファベット順」双方での厳密なデータ管理・ソートに対応し、インバウンド対応と運用効率化を同時に実現しています。

社会とアートを繋ぐ「ヒストリー」
サイト内に、1945年から現代にいたるまで、各作品が生まれた時代にどのような社会的出来事があったのかを時系列で学べるコーナー「ヒストリー」を設置。現代アートを美術作品としてだけでなく、歴史・社会を読み解く窓口としても楽しめる設計により、学生やファミリー層にとっても親しみやすいコンテンツを実現しました。

成果・反響:芸術分野に関わってきたCINRAの価値を還元

クライアントのご担当者様からは「分かり易いシンプルな構成で、読みやすい」という評価をいただいております。クリエイティブ制作のパートナーに留まらず、長年芸術文化にまつわるメディアを運営してきたCINRAだからこそ提示できる、独自の価値を還元できたプロジェクトとなりました。

また今後は、メディア「CINRA」を活用した情報発信など、自社サービスと連携した展開も予定されています。

CREDIT

CLIENT:独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター
ACCOUNT PLANNER :高野由理 / 駒木悠弥
MEDIA PLANNER :岡安愛 / 齊藤大介
WEB DIREDTOR :杉原由典 / 濱口洋輔*
DESIGNER :小谷紗江
CONTENTS DIRECTOR :瀧佐喜登 / 吉田真也
EDITOR :玉野井崚太 / 今川彩香
ENGINEER :横川梨乃 / 鳥越惣太

*社外

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