CINRAメンバーがオススメする喫茶店とそこで読みたい本

こんにちは!広報の星です。

秋も深まって、肌寒くきましたね。そんな日は、少しひなびているけど味があって、ドアを開けると昭和の古き良き時代にタイムスリップしたような気持ちになる喫茶店でマスターの淹れるコーヒーを飲みたくなります。

今回は、読書の秋ということもあり、CINRAの中でも特に喫茶店と本が好きなメンバー4名にオススメの喫茶店とそこで読みたい本について聞いてみました!

エディター・野村由芽

ゆめさん2

(喫茶店画像: 食べログWebサイトより)

オススメしたい喫茶店:代官山「猿楽珈琲
そこで読みたい本:コロナブックス編集部『作家の珈琲』(平凡社)

喫茶店で読むべき本ってなんだろう? としばらく宙をぼんやり見上げて考えてみたのだけど、喫茶店で読むからその本のことが好きになるってほうがしっくりくるなと思った。喫茶店がくれるのは「時間」であり、その場所で過ごした時間のぶんだけ、本の世界を体験することができるからだ。

『作家の珈琲』は、往年の文豪たちが愛した「喫茶店」がたくさん紹介されている。池波正太郎、松本清張、安西水丸、茨木のり子……。みんなあの名文を、この店で書いたのかもしれない。そんなふうに思うだけでコーヒーがしみじみ、つやつや、からだに染みわたってくる。『ひょっこり・ひょうたん島』の井上ひさしが「デザートは私の担当でして」と自分でアッフォガード(アイスクリームに熱いコーヒーをかけるデザート)をつくり、いそいそふるまったというエピソードは究極の可愛らしさだ。
おすすめの店には、学生時代からよく行っている喫茶店をあげました。でも好みなのは、本に載っているような、街のあちこちにある懐かしい喫茶店にふらりと入ってみること。喫茶店は、地域密着型のファンタジー。人々の魂の、夢の通い路なのです。

ディレクター・伊藤亜莉

えりさん2

(喫茶店画像:食べログWebサイトより)

オススメしたい喫茶店:上野「ギャラン
そこで読みたい本:池波正太郎『男の作法』(新朝文庫)

喫茶店があらば、怪しげでもすかさず入ってしまう純喫茶狂いの私がオススメする喫茶店は、上野にあるギャラン。

上野動物園に向かう子連れやアメ横の飲み屋で昼間から飲んだくれるおっちゃん、美術館へ向かう知性派カップル……と色んな人が行き交うカオスな土地にどどんとそびえ立ちます。店内もバブリーな照明と内装でトリップ感満載。客層もドラマ感満載で、怪しげな職業のおじさま達が新作のAVタイトルについて話したり、訳ありげなカップルが沈黙を保っていたり、おばちゃまたちのにぎやかな会話が聞こえたり……そんな中でぜひ読んでいただきたいのが、私のバイブル池波正太郎の『男の作法」。

男気あふれる池波先生の「天婦羅は熱いうちに親の仇のように食え」といった持論が展開されています。ぜひカオスな店内で昭和の漢の言葉を心静かに読んで、ギャップを楽しんでいただきたいです。

ディレクター・横田大

横田さん2

(喫茶店画像:食べログWebサイトより)

オススメしたい喫茶店:吉祥寺「喫茶ロゼ
そこで読みたい本:東海林さだお『フルコース―“丸かじり”傑作選』(朝日新聞出版)

吉祥寺でランチ、といえばここ「喫茶ロゼ」。昔ながらの“ザ・喫茶店”という店構えに心なごみます。とはいえロゼは、2011年にこの場所に移転してきたばかり(トイレが最新式なこと以外、一見そうとは思えませんが/笑)。それ以前は路面店として、これまで30年以上も地元の人々に愛されてきました。

オススメは、寡黙で人の良さそうなマスターお手製のハンバーグ。箸でみそ汁とともにいただくのがロゼ流ですが、肉に箸を入れるやいなやじゅわわ〜と肉汁が溢れ出ます。
そんなロゼで読みたい本はやっぱり、東海林さだおさんあたりの読みやすくもピリリとしたエッセイでしょうか。「丸かじり」シリーズなんていいですね。傍らにクリームソーダなんかあるとなお◎。料理が出てくるのを待つ間、東海林さんに倣って「さて、今日はどんな食べ方をしてやろうか?」なんて妄想が膨らみますし、食欲も沸き立ちます。

ちなみにこちらはハンバーグのほかにも、川越シェフが100点をつけたシーフードピラフやオムライスなど、所詮は“喫茶店メニュー”と侮るなかれ、何を頼んでもけっこうイケます。

HereNowキュレーター・Ben Davis

べんさん

オススメしたい喫茶店:神田「珈琲専門店エース
そこで読みたい本:ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』(河出文庫)

いつも愛想が良い70代の二人兄弟が運営する珈琲専門店エースは、間違いなくお気に入りの喫茶店の一つです。

長年のお店は昔のままの雰囲気があふれ、1971年のオープンした頃を想像することができます。数年前に初めて訪れて以来、神田の近くにいれば毎回エースにコーヒーを飲みに行って、手作業で仕上げられた内装のクラシックな空気に浸ります。

元祖のりトーストは、雑誌や喫茶ブログでかなり有名になっていますが、個人的には、ただカウンター席に座ってロイヤルブレンドの注文をするのにはまっています。目の前で、理科室風にコーヒーサイフォンで珈琲を淹れていただきながら、読書や書き物、店長の話を聞いたりことが好きです。常連さんは、こどものころから通っているようで、世代を超えておもてなしをする遺産のような喫茶店。

エースに持っていく本なら『オン・ザ・ロード』がおすすめ。初めて読んだ時にケルアック氏の夢のような旅行熱に共感していました。アメリカから遠く離れているものの、エースのカウンタで一人でコーヒーを飲んでいると、中西部沿道のオールドスタイルダイナーで休憩を楽しんでるような気分になります。

今週末は、3連休。街を散策しつつ喫茶店でゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

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